after work Labo

「好きなこと・興味がわいたこと」を時々「お勉強させて頂いてます!」

  • Image 01

    Welcom

  • Image 02

    to my blog

  • Image 03

    Aidemy

  • Image 04

    Progate

  • Image 05

    Python

  • Image 06

    Lewd

勝間和代さんが感動しているレッツノートは、広告がガチでヤバかった。

勝間和代さんがブログでレッツノートSZ6に感動されてるので気になり調べたら、訳あって最後はアメリカ国防総省のデータベースにまでアクセスすることになりました。

katsumakazuyo.hatenablog.com

なぜアメリカ国防総省のデータベースを見ることになったかは後半で説明しますが、レッツノートについて正直な感想を言うと、旧レッツノートの悪かった点が改善され、まともに使えるようになっただけなのかな、と思いました。

なお勝間和代さん及びそのファンに誤解がないように言っておきますが「レッツノートCF-SZ6PDYQRはいいパソコンです」とおっしゃている記事を否定するつもりは全くありません。

勝間和代さんは物を大事に注意して使われる方とお見受けしたので問題ないと思いますが、勝間和代さんが絶賛しているから、という理由だけでレッツノートに飛びつくのチョット待った方が良いと思います。

特におっちょこちょいの方やノートパソコンを不注意に取り扱われる方は、後で後悔するかも知れません。

今回Panasonicの広告方法が少し不適切なのではと感じたので、どこがガチでヤバいのか記事にしました。

 

レッツノートの使用上の注意点

注意点はたった1つです。

落としたら壊れるので大事に使ってね。です。

Panasonicのサイトを見た方は「えっ!嘘。頑丈と宣伝してるじゃん。」と思われるかも知れませんが本当です。

panasonic.jp

誇大広告?

頑丈
ケースなしでも、安心して持ち運べる。

という宣伝文句ですが、内容をよく見ると誇大広告なのではと思いました。

 

まずこの動画を見て下さい。


レッツノートSZ 76cm・動作時落下試験(ハイスピードカメラ)【パナソニック公式】

 

ノートパソコンが水平に落下して床に叩きつけられますが正常に動いてます。

ほとんどのユーザは机から落としても壊れないから凄いじゃん!と思われたかもしれませんが、この動画を見た”あトん”はサギだと思いました。

 

どこがサギなのでしょうか?

 

・・・


・・・


・・・


・・・


・・・

 

わかりませんか?

それでは答を言います。

あのような落下は机が突然空中に消えない限り、まずありえません。

 

でも、あんな落ち方をしているのに壊れないのだから凄いじゃないの?」と思われるかも知れませんが、落下試験は面落下が一番衝撃が少ないのです。

落下試験は、面<辺<角の順に条件が厳しくなります。本体にかかる衝撃力は同じでも、角1点で衝撃を受けた場合、角部が壊れるのは容易に想像できると思います。

 

でも、CF-XZは6面落下の試験でも壊れてないじゃん?」と思われるかも知れません。


CF-XZシリーズ 76cm落下試験(ノートPCスタイル時/タブレット単体時)【パナソニック公式】

 

がこの動画はPanasonicは巧みにズルく作ってます。

 

どこがズルいのでしょうか。

 

・・・


・・・


・・・

 

・・・

 

答:底面以外の落下はタブレットモードで実施してます。

 

タブレットモードにすると重量が約半分になります。

落下の衝撃力は重量に比例するので、タブレットモードだと落下の衝撃力は約半分に減るのです。

 

でも、30cmの26方向でも壊れてないから凄いじゃん?」と思われるかも知れません。


レッツノートSZ 30cm・26方向落下試験(ハイスピードカメラ)【パナソニック公式】

 

落下の衝撃力は高さに比例するので、高さ30cmは高さ76㎝からの落下に対して6割以上衝撃は減ります。

この試験で一つ疑問に思ったことがあります。

開発者インタビューで「鞄にPCをいれたままポンと机においたりする状況を考えた、26方向から落とす30cm落下試験を行っています」と説明がありました。

宣伝ではケースなしでも、安心して持ち運べる。と謳っているので矛盾している気がします。

 

最後にPnasonicはもう1つズルをしてます。

 

それは何でしょう?

 

・・・


・・・


・・・

 

・・・

 

答:落下面の床です。

 

ノートパソコンを落としている落下面の床が2インチ(5cm)の合板(ラワン材)になってます。


Panasonicアメリカ国防総省が制定したMIL-STD-810 516.5規格に準拠しているといってますが本当でしょうか。

 

それでは調べてみましょう。

 

アメリカ国防総省のデータベースにアクセスして検索したところ、MIL-STD-810は2008年にRevision Gに改定され、2014年に一部改訂されRevision G Change 1 (change incorporated)が最新となってました。

 

ASSIST-QuickSearch Document Details

最新版は1086ページに増えてましたが、579ページ目の4.6.5 Transit Drop (Procedure IV).に落下試験の条件・方法の詳細が記載されてます。

ここを読んでみると「The default drop surface is steel backed by concrete.」デフォルトの落下面はコンクリートで裏打ちされたスチール(鉄板)となってました。

しかし、Panasonicは2000年の規格Revision Fの条件:落下面は2インチの合板でテストしているのです。 

スチール(鉄板)は落下の衝撃を吸収しませんが、5cmの厚みの木材は衝撃が若干吸収されることを期待できます。

Panasonicは嘘は言ってないのですが「厳しい品質基準を繰り返し実施」と大きなことを言っているのだから、落下面はスチールでクリアーすべきだと思います。

自分でハードルを下げ、ゆるーい試験基準で頑丈と言っているので、思わず笑ってしまいました。

 

それではレッツノート以外で小型軽量の頑丈なノートパソコンはないのでしょうか。

実はあります。例えば、dynabook RXシリーズです。

dynabook.com

まず次の動画を見て下さい。


76cm落下テスト ~dynabook R73/RX73/RZ73シリーズ~(TUV試験映像)

 高さ76cmから4側面を鉄板の上に落下させ無事起動してます。

 

TOSHIBAが目指したのは当社比最高ではなく、世界最強でした。


薄い、軽いだけじゃない。めざしたのは世界最強モバイル。

 

Panasonicの「レッツノート」開発部門は今はなきTOSHIBAを見習って正々堂々と落下試験をクリアーして欲しいですね。

「TOUGHBOOK」に変な影響が出ないことを祈ってます。

 

ちなみにBUFFALOのポータブルHDD:HD-PZU3はMIL-STD-810 516.5の1.2mからの落下に耐える堅牢さを持ってます。(落下面はスチール)

buffalo.jp

 

最後に

でも、100kgfの加圧振動試験に耐えているので超凄いのでは?」と思われるかも知れません。


レッツノートSZ 加圧振動試験 【パナソニック公式】

 

100kgf加圧振動試験も実は大したことはありません。


レッツノートのサイズは幅28.35cm×奥行20.38cm×高さ2.53cmです。
面積を計算すると5778cm^2なので、100kgfの等分布加重が天板にかかると1平方cm当たりの荷重はたったの173gfです。

そもそも電車でカバンの中のノートパソコンがあんな振動するわけがありません。大げさすぎる正弦波掃引振動試験だと思いました。

 

気になったこと

レッツノートの開発者インダビューを読んだのですが、自画自賛だらけの内容をPanasonic経営層はよくWeb公開したなーと思いました。

panasonic.jp

気になったのはvol.2で「レッツノートの基準を満たす頑丈性能を確保し量産できる設計に行きつくまでに、およそ100台以上は壊しました」という説明です。

これって言い換えると、Panasonicは製品開発力がなくトライ&エラーの繰り返しで99台以上無駄な試作を行いました、と言っているようなものだからです。

今時こんな製品開発を行っている企業は少ないと思いますが、「レッツノート」でぼろ儲けしているので開発費を水のように使えるのかなー。とても羨ましいですね。

panasonic.jp

またvol.2では「283.5mm×203.8mmのSZで0.45mm厚をやりたいとなれば、それはリスク覚悟でチャレンジしていくことを意味します」と物凄いことをやっているかのように説明してます。

ところがvol.5では「ただ薄くするのがいいことではない。「意味のある厚み」が実現する充実のインターフェース」と本体の厚みを薄くできなかったことを正当化してます。

最後のvol.6では「開発者の妥協を知らない熱い思いが「ビジネスでの最高傑作」を生んだ」と歯の浮くような決め台詞です。

ちなみにマグネシウム合金0.45mmの成形は2007年にdynabook RX1で実現してます。PanasonicTOSHIBAに10年遅れてるのです。

 

レッツノート」の開発者は本体の厚みや頑丈さを安易に妥協してますが、なぜこれが重要なのかよく理解してないようですね。

ユーザメリットもありますが、包材や物流費用のコストダウンへの貢献が大きいからです。

頑丈であれば包材も簡易で小さくできます。包材が小さくなると製品をコンテナに収納できる数が増えます。コンテナの数を少なくできると輸送費も少なくできます。

コストダウンは即純利益なので、小型化に妥協したメーカは儲けをドブに捨てているようなものです。

上から目線の厳しいコメントとなりましたが、過去食洗器の故障でPanasonicに痛い目にあっているからではありません。

 

レッツノート」は実際に壊れたからです。

壊れた理由

会社にはそれなりの数のレッツノートがあります。

主に実験室でデータ測定の作業に使われてますが、実験室の作業エリアは十分に広くなく居室と実験室を行き来するので、ノートパソコンは小型軽量のものが好まれます。

今年性能が陳腐化した古いノートパソコンを入れ替えることになったのですが、予算も限られているので、安くてそこそこの性能のPanasonic製が購入されました。

新品の「レッツノート」はキャスター付きの台の上に載っていたのですが、使用者の不注意で「レッツノート」を台からコンクリートの床に落としてしまい液晶が点かなくなりました。

不注意だったら自業自得じゃん、何文句言っているの?なのですが、レッツノート」が軽すぎるのがアダになったのです。

 画像引用先:パソコン買い替えのススメ | パソコン(個人向け) | Panasonic


どういうこと?と思うかもしれないので説明を続けます。

 

実験室では数日にわたってデータを取る場合があるので「レッツノート」はACアダプタをつないでます。

どんな作業を行っていたのかは不明ですが、ACアダプタのコードを何かの拍子でうっかりひっかけてしまい、軽い「レッツノート」はコードに引きずられて床に落ちてしまったのです。

重たくて大きいノートパソコンだったら、ケーブルの方が本体から抜けるので、このような事故は起きにくいです。

不注意での事故なので残念ながら保証はききません。

修理に出すと業務が止まってしまうので「レッツノート」を壊した使用者は17インチのディスプレイを台の上にのせ外部接続してデータ測定を継続しました。

 

しかし、その後第二の悲劇が生まれてしまいました。

 

使用者はデータ測定が終わったので、台をホームポジションまで移動していきました。

ところが、移動途中の床の段差を乗り越えようとした時、今度はディスプレイがバランスを崩して床に落下したのです。

ディスプレイはMIL仕様ではありませんが、幸いベセルの一部が外れ、1箇所枠体にヒビが入っただけで液晶は無事でした。

それ以後哀れ17インチのディスプレイは台にグルグル巻きに固定されてしまいました。

 

レッツノート」が頑丈でなかった為に2つ悲劇が起き、余計な仕事が増えてしまったのです。(笑)

 

今後レッツノートが古くなったら買換えることになりますが、きちんと評価してないPanasonic製のノートパソコンは部下が申請しても購入を許可しないようにしたいと思います。

 

まとめ

物流試験を行う目的は製品の堅牢さの確認だけではありません。製品の弱点を事前に調べ壊れにくいように対策を取る為です。

開発者インタビューのvol.1では「開発者が直接お客さまの声を聞くから可能になる」と言ってますが、ちゃんとヒアリングしているのでしょうか。

ありもしない落下条件で頑丈と言っているのは、開発者が現場での使用方法を良く知らない証拠かなと思います。

まとめも厳しいコメントになってしまいましたが、Panasonicを思ってのことなのでご容赦下さい。

 

余談

”あトん”はマグネシウム合金のパソコンは持ってませんが、マグネシウム合金のスピーカーを何種類か持ってます。

と言っても本体がマグネシウム合金ではありません。スピーカーユニットの振動板がマグネシウム合金なのです。

blog.goo.ne.jp

dp00000116.shop-pro.jp

マグネシウム合金は振動減衰性(内部損失)が大きく、伝搬速度もチタン並みに早いので振動板に適してます。

ノートパソコンのマグネシウム合金は厚みは0.45mmですが、マグネシウム合金製の振動板の厚みは0.05mm~0.1mmです。

加工が難しいのが欠点ですが、ノートパソコンも頑張れば、もっと薄く軽量に出来る可能性はあります。上手く設計すれば、枠体自体が高音質スピーカーになるかもしれません。

ではオシマイ。

追記

勝間和代さんとうとう読者数1000人超えましたね。おめでとうございます。

平均100人/日増ペースです。もの凄い勢いですね。